シマノPEG5+ライン イエローサスペンド
インプレッション

随分前のことですが初めてPEラインを用いたのは、ダイワの磯センサーPEラインでした。

この頃の磯用PEラインはこのタイプだけであり、興味本位に即購入してみたものの、風が吹けば全くラインコントロールが効かない。

ラインに張りがなく風が強くなれば5.3mもある磯竿には不向きで、穂先に直ぐ絡んでしまう。

凪、無風と言った環境でなら使い勝手は良いのだが、そんな環境は殆ど無いのも磯の特長です。

その後にダイワエメラルダスと言うPEサインが発売されて、それを巻いてみたものの、こいつも強風には不向きでした。

よって今回のシマノPEG5+も同じようなイメージがあり、使用を躊躇していたのですが、お世話になっている田中修司さんに尋ねてみたところフロートとサスペンドのふた通りの使い方のメリットがあると言われたので、使ってみることにしました。

下記は私なりに感じた、ハンドリングメリットを記してみます。
◎メリット
*仕掛けが良く飛ぶ。
*フロートとして用いることができる。
*水切れが良く、ラインメンディングの際スッとラインが持ち上がる。
*ラインが細く軽いため軽くて張っているだけで仕掛けに負荷が掛かり難く小さなあたりが取れる。
*手首を軽くスナップ引きさせるだけで、ラインを海面下にサスペンドさせる事が可能でトレースラインを保てる。
*キャスト直後も、意図的にサスペンドさせる事が可能で強風にも対応できる。
*今までのPEラインには無い、適度な張りがあり他のラインとの編み込みが手早くスムースにおこなえる。

しかし、デメリットもあります。
それは食い渋る時期のグレが付け餌を咥えた時に抵抗を感じると付け餌を離してしまう事が多い。
それ故に、ショックリーダーをある程度用いないとライン自体に張りが強く、グレの口にショックを与えてしまう事です。

これは最もグレ釣りでのデメリットと言える現象です。

またショックリーダーの結び目が大きいとガイド通過時にこの結び目が、当たるので仕掛けを飛ばす際に多少影響を与えてしまう。

故にショックリーダーは低号数ラインを結ぶことになる。

しかし、低号数ラインでは高切れのリスクもあるため、ショックリーダーは釣行毎に結び変えをしなくてはならない。

ナイロンラインと比較してもショックリーダーの範囲が短いとやはりグレの口に掛かるショックが強く、ショックリーダーの使い方も考慮したいファクターでもあります。

喰いが立つ時や、春夏秋の高水温期には有利かもしれませんが、食い渋る時期での喰わせ方は穂先が柔軟なロッドを用いるか、ショックリーダーを長めに取ることなど、喰わせるための熟練の技が要求されるラインでもあると思います。

ラインオペレーションに於いては、今までのPEラインの認識を覆すほどの画期的なラインです。

2018年内現在ですが、他社のPEラインと比較して完成度の高いラインと言っても過言ではありません。