釣り人が何時も気にしている現象が《ヨレ》《壁》《潮目》ではないかと思います。
そして、この三つとも同じように理解されている方も少なくないかと思います。

ここでは、この三つの現象についてお話ししましょう。

《ヨレ》
この現象はいくつかの潮がぶつかり擦れ合い現れる現象です。

磯釣りをされる方なら、アタリでもないのにウキが吸い込まれる現象を体験していると思います。
これがヨレです。

海面に目視出来る何らかの現象が出る場合もありますが、目視出来ない場合もあります。

よりヨレを発見するには、ウキの浮力設定をシビアにおこなう事で発見が容易です。

ヨレでは張りすぎず、吸い込まれた分だけラインを送る作業をしますが、緩め過ぎですと、潮下の刺し餌が踊ることもあります。
また吸い込みが強いと釣れる棚より深く入り過ぎるので、仕掛けの角度を保ち、棚をキープして、針まで真っ直ぐになるようにします。

ヨレは効率よく釣れるポイントなので積極的に攻めてみるのも良釣果に繋がると思います。

《壁》
この壁もいくつかの潮がぶつかり擦れているので、ヨレと同じようですが、壁の場合はウキの方向が変わるという特徴があります。

この壁ではぶつかり合っているピンポイントの場所では、ウキが吸い込まれることもありますが、ウキは吸い込まれず方向を変えるような動きが殆どです。

壁では下潮が複雑な場合があるので、下潮に対応するハリスにガン玉を打つことや下潮にあったウキ下の仕掛けが有利です。

ヨレ・壁とも効率的に釣れるポイントなので、積極的には攻めてみるのも良いですね。
一概にヨレと壁の違いといっても画像のように、潮が複雑に絡み合う海況が多いので感覚的な捉え方の方が良いと思います。

ヨレ・壁に慣れて来れば仕掛けを変えるよりもロッドの操作だけでマネージメント出来ると思います。

要点
ヨレ・壁とも仕掛けが馴染む前にポイントに入れず、馴染み始めに現象を捕まえるような投入ポイントまで流してヨレ壁ポイントを押さえます。

ヨレは吸い込みに対応するラインコントロール、壁は下潮に対応する仕掛け作りというくらいで良いと思います。

《潮目》
潮目は更に大きな潮がぶつかり合って擦れる現象で、沖磯や本流釣りなどで出くわす事があると思います。

半島周りではほとんど遠くに見えている事が多く、釣り座近くに寄ることは少ないのですが、仕掛けが届く範囲に発生したら迷わず払い出しや引かれ潮に乗せて狙って、投入してみるのも良いでしょう。

払い出しや引かれ潮を利用して潮目まで流すには、潮と風を味方にし、コース取りをマネージメントするロッドワーク、ラインコントロールが不可欠です。